こんにちは。大関です。
防犯訓練、防災訓練は本気でやらないと意味がありません。
学生時代は1年に1度は防災訓練があったと思います。
その時にふざけ半分で行って、怒られている生徒もいたかと思います。
そしていざという時に、自身の命や周りにいる人の命を守るためにWORKOUTをしておくことは大事ですよね。
ただ、正しい知識を訓練を通して身につけることでより助かる確率はあがります。
今回は防犯訓練や防災訓練で起こったエピソードについてご紹介します。
動物が脱走してしまった時の防災訓練
2〜3年前にSNSでバズったので見たことがある人もいるかと思いますが、動物園での防災訓練の様子が可愛いということで話題になりました。
日本の動物園での防災訓練がゆるいということで海外でも話題になったようですね。
出典:天王寺動物園でマレーグマ脱走? 震災発生に備えた捕獲訓練
まずはこちらです。
これはクマが脱走しています。
本物の動物を訓練で使うことはできません。
訓練で傷つけてしまってはいけないので。
決してふざけているわけでもありません。
真剣ですね。
クマがすでに1人の人間をうつ伏せに倒してしまっています。
そこに大きな盾を持った人がクマを頭から抑え込み、動けなくさせています。
クマも完全に尻もちをついてしまっていますね。
こういった真剣な命のやりとりで動物園での安全は守られているんですね。
出典:大阪・天王寺動物園で行われる動物脱走を想定した訓練が、迫真の演技過ぎて他の追随を許さない件
つづいてはこちらですね。
今回脱走した動物はライオンです。
こちらも脱走してすでに負傷者が出てしまったようです。
しかもうつ伏せの負傷者にまたがり、顎を持ち上げてプロレス技の『キャメルクラッチ』をかけています。
これは凶暴なライオンですね。
決してふざけているわけではありません。
出典:逃げる着ぐるみ、動物園の訓練光景がシュール。13枚の写真で振り返る過去
こちらはシマウマですね。
今までの動物もそうでしたが、基本動物は4足歩行です。
クマとライオンは2足歩行に見えなくもありませんでしたが、今回のシマウマは4足歩行を見事に再現しています。
何度も言いますが、これは訓練です。
なので動物の再現度の高さは重要です。
実際のシマウマの大きさも伝わり、訓練にもより緊張感が生まれるのではないでしょうか。
出典:笠松競馬場での脱走馬訓練がやたら楽しそうと評判。
続いては、動物園ではなくて競馬場での訓練風景です。
競走馬が逃げてしまった想定ですね。
これは動物の再現度ではなく、疾走感を大事にした訓練ですね。
あえて2足歩行の人間の頭に馬の帽子だけをつけておもいっきり走ってもらっています。
つまり、より競走馬を想定しているということですね。
写真からも疾走感が伝わって来ると思います。
なごやかな雰囲気の訓練風景がおさめられた写真もありますが、実際に訓練は緊急時に役立つと思うので継続して行って欲しいですね。
リアルすぎた防犯訓練で犯人に間違われ市民に捕まってしまった警察官
続いては防犯訓練でのエピソードになります。
1993年、新潟のあるコンビニが防犯訓練を行うことを企画しました。
そして新潟エリアの全店舗に防犯意識を持ってもらうために、防犯訓練の模様をマスコミに取材してもらえるように取り計らいます。
それまでの防犯訓練は形骸化しており、各店舗に任せても形だけのいい加減なものを行って済ませたり、最悪行わない店舗もありました。
なので今回の防犯訓練は新潟エリアの全責任者を集め、合同で行うという気合の入ったものでした。
そしてその監修を警察に依頼し、よりクオリティの高い防犯訓練を行おうとしました。
現在のコンビニはレジに入れておくお金は常に少なくし、ある一定以上のお金がレジに貯まると鍵のかかった引き出しに移動させたり、毎日売り上げをATMで送金したりしています。
つまりコンビニ自体にはそこまでお金を置いておかないシステムが構築されているので、現在は強盗をしてもリターンが少なくなっています。
そして強盗をしてもリターンが少なくなるということが世の中に伝わることで、コンビニを強盗しても意味がないという常識ができ、防犯にもなります。
しかし、この時は1993年でスマホなどもない時代です。
深夜で店員さんが少ない時間帯は犯罪に巻き込まれることも少なくはありません。
そんな時代に、自発的に防犯訓練をするというコンビニに警察は協力を惜しみませんでした。
実際に店舗が強盗に襲われた想定での本格的な防犯訓練を行うことを約束します。
そこで警察の方で犯人役を立てることにしました。
マスコミの取材も入ることから警察も気合が入ります。
犯人役には身なりも雰囲気もいかにも悪人といえるような人選をしました。
警察の中で一番強面の警察官が犯人役として選ばれます。
そして犯人役の警察官も犯人になりきって訓練に望むと気合が入っていました。
当日は上述のように各店舗のオーナーや店長など責任者クラスの人でごった返していました。
さらにマスコミの取材もあり、緊張感に包まれています。
防犯訓練は犯人役の警察官が、帽子にサングラスといういでたちで実際に手に包丁を持って店員を脅すことから始めます。
店員は興奮した犯人を刺激しないようにレジを開け、犯人がお金を持って逃走したら防犯ベルを鳴らし、110番するという流れです。
防犯ベルを鳴らすと近隣の住民は「何か事件があったのか?」と不安になってしまうので、訓練であることを知らせる役目の警察官を近隣に4人配備していました。
訓練が始まると犯人役の警察官は迫真の演技を行います。
実際の訓練の様子は、今も動画で見ることができるので気になった方は見てみてください。
お金を奪った犯人役の警察官は走ってコンビニから逃走します。
動画には映っていませんが、防犯ベルを鳴らし、110番もし、防犯訓練は完璧に終わるはずでした。
実は逃走した犯人役の警察官は犯人役に入り込みすぎ、警察が見張っているエリアを超え、歩道から車道に出て逃げてしまいました。
そしてたまたま近くを走っていたライトバンに乗る男性が防犯ベルの音と、その防犯ベルが鳴っているコンビニから全力疾走で出てくる人影を目撃します。
ライトバンの男性は状況が掴めませんでしたが、走っている人物をよく見るといかにも悪人な風貌です。
そして手には包丁とお金が握られています。
それを見て「防犯ベルの原因はこのいかにも悪人ヅラの男が原因だ」と確信します。
さらにコンビニの近くには警察官も確認できます。
「ライトバンを軽く犯人にぶつけて逮捕に協力しよう」
「警察官も見ているから犯人確保に協力したことがわかるだろう」
と判断し、ライトバンのスピードを上げて犯人役の警察官に追突しました。
これには犯人役の警察官も、見張っていた警察官も驚いたでしょう。
今ならスマホがあるので運転中に犯人を見つけても逃走した方向をすぐ伝えれば犯人確保に貢献できます。
また、防犯カメラが増えたのでそういったことをしなくても簡単に犯人の足取りを追うことができるようになりました。
しかし、1993年はそんな便利なものはなく市民の協力がとても重要でした。
それでもかなり勇敢だと思いますが。
幸いにも轢かれてしまった犯人役の警察官は、全治10日という軽いケガとズボンが大きく破けただけで済みました。
そして轢かれた直後はライトバンの運転手に対して、飛び掛かりそうな勢いで怒っており、本当に市民を守る警察官なのかな?と思うほど役に入り込んでいます。
ライトバンの男性にもケガはなく、正義感から起こした事故なのでお咎めなしになりました。
あまりにもクオリティが高く、役に入り込んでしまったが故に起きた事故でしたが、誰も悪気はなく、大惨事にもならなくてよかったという話でした。
しかしやはり訓練は本気でやらないと意味がありません。
そして普段から体を鍛えておきましょう。