こんにちは。大関です。
以前、呪われたアイテムとして2種類の日本刀をご紹介してきました。
徳川家に仇をなす『村正』と鬼を切ったという逸話がある『童子切安綱』です。
童子切安綱は天下五剣の中の一振りと言われています。
そして今回は童子切安綱と同じ、天下五剣に数えられる『大典太光世(おおでんたみつよ)』について紹介していきます。
伝説的な切れ味と治癒能力で価値を高めた【大典太光世】
大典太光世という名前は刀というよりも人の名前のように感じる人も多いと思います。
大典太光世は刀を製作した築後の国の刀工『三池典太光世(みいけでんたみつよ)』の名前から名づけられました。
そしてあまりにも出来が良く、国宝にも指定されています。
なので傑作を意味する「大」の字が付き、大典太光世と呼ばれています。
大典太光世は歴史上の人物にも愛用されてきました。
江戸時代の死刑執行人に『山田浅右衛門(やまだあさえもん)』という人物がいます。
正確に言うと、死刑執行人を任されていた山田家は代々当主は山田浅右衛門を名乗っていました。
現代でいうところの屋号のようなものですね。
山田浅右衛門は代々優秀な人が多く、死刑執行の他に刀の試し斬りや鑑定をしていました。
また医療知識を習得して薬を作ったり俳諧に詳しかったりしたようです。
なぜ俳諧に詳しいかというと、死刑に処される罪人が読む辞世の句を理解できなければ、一人前の執行人ではないという考え方からです。
そんな山田浅右衛門に大典太光世の試し斬りの依頼がありました。
試し斬りは人間の死体が使用されるのですが、大典太光世の切れ味はすさまじかったようです。
なんと胴体を切断し、その下にあった土嚢に15センチも切り込んだという伝説があります。
この切れ味ならテレビショッピングでバカ売れ間違いなしですね。
さらに『前田利家(まえだとしいえ)』も大典太光世の伝説を持っています。
前田利家は豊臣家の五大老と言われるほど、戦国時代に大きな力を持っていた百万石の大名です。
前田利家は豊臣秀吉から大典太光世を下賜されました。
そしてある時、前田利家の娘の『豪姫(ごうひめ)』が重い病にかかります。
前田利家は魔除けとして大典太光世を豪姫の枕元に置くと、なんと3日で病は治ったといいます。
古来から刀は魔除けや破邪のアイテムとして重宝されてきました。
当時の人はそういった話を信じますし、そんな刀を前田家が持っているならうかつに攻めれないと考えると思います。
刀は抜かなくても自身を守ってくれることもあるということですね。
現代では刀は簡単に所持できないのでWORKOUTをしていきましょう。